『神と国家』詳細目次



序章                                                                  

   一 分裂したヘーゲル像の克服

   二 他の講義との関係における『宗教哲学講義』研究の意義

   三 本書の構成

   四 研究史について



第一章  ギリシアの祝祭宗教への憧憬とその断念          

 第一節 宗教政治革命をめざして--若きヘーゲルの宗教思想の軌跡

   一 「新しい神話」の創設による統合プログラム

   二 閉ざされた〈自我〉の不幸と神の世界制圧                    

         三 愛の形態化としての祝祭宗教                        

   第二節 人倫のなかの祭祀--イェーナ期の国家・宗教論  

   一 人倫における悲劇の上演

   二 ギリシア的祝祭からキリスト教の聖餐へ    

   (1)神話の終焉   (2)神話の終焉を理由づける神話的論理の終焉 

   三 体系における宗教(キリスト教)の位置  

 第三節 聖餐における対象性の克服--『精神現象学』の宗教思想

   一 供犠の構造

   二 聖餐における対象意識と自己意識との一致

   三 近代国家の不在

 第四節 体系への移行--不作の十四年



第二章 恐怖政治と宗教反動の時代を生きて          

      --ベルリンにおけるヘーゲルとシュライアーマッハー

  第一節 ヘーゲルとシュライアーマッハーとの決裂                    

         一 ヘーゲルのベルリン招聘                             

         二 デ・ヴェッテ解職をめぐる対立                          

         三 プロイセン王立科学アカデミーとベルリン批判年報             

  第二節 プロイセン福音主義合同教会をめぐる確執                   

         一 教会合同の歴史                               

         二 礼拝式文闘争(Agendenstreit)                         

         三 教会合同に対するヘーゲルの態度                        

         四 「依存感情」への揶揄(一八二一年講義)                 

  第三節 ヘーゲル派の旗揚げ                             

         一 ヒンリッヒス『宗教論』(一八二二年)の刊行                 

         二 『信仰論』との全面的対決(一八二四年講義)               

  第四節 新たな敵、トールクとの闘争 

   一 新敬虔主義の台頭と汎神論攻撃        

   二 『エンツュクロペディー』改訂版(一八二七年)におけるトールク批判  

 第五節 ヘーゲルとシュライアーマッハーとの同盟へ

   一 宗教反動に対する共通の闘い      

   二 シュライアーマッハーの「感情」                       

         三 『信仰論』改訂(一八三〇/三一年)の内容

   四 二人の和解 

  

第三章 「宗教哲学」の生成と構造                      

 第一節 「宗教哲学」講義の性格                       

 第二節 「宗教の概念」の成立--序論と第一部のテクスト分析 

   一 体系原理の不在                            

   (1)一八二一年の序論   (2)一八二一年の第一部       

   二  体系的原理の獲得                           

   (1)一八二四年の序論   (2)一八二四年の第一部 

   三 体系的叙述の実現                           

   (1)一八二七年の序論   (2)一八二七年の第一部  

   四 シュライアーマッハーへのさらなる接近と七月革命への反応--一八三一年

   五 まとめ                                

 第三節 一般宗教史への挑戦と挫折--第二部のテクスト分析(1)

   一 図式的な編成原理--一八二一年                       

         二 神の存在証明との対応--一八二四年

   三 自然からの精神の高まり--一八二七年

   四 宗教地理学的類型論への改編--一八三一年

   五 宗教史との格闘が意味するもの

 第四節 ユダヤ教の評価の転回--第二部のテクスト分析(2)   

   一 一八二一年草稿に見られるユダヤ精神への反発                 

         二 一八二四、二七年における肯定的評価への転回                 

         三 転回の要因                                 

         四 最終学期における肯定的評価の後退                      

         五 まとめ

 第五節 三位一体と自由の国--第三部のテクスト分析        

   一 三一構造の叙述の変化

   二 三位一体論と自由の哲学

   三 「教団の消滅」から「宗教の実現」へ



第四章 プロテスタンティズムの原理と近代国家の精神                

 第一節 宗教・国家論の発展史                          

   一 政教分離か祭政一致か

   二 自由の原理としてのプロテスタンティズム    

 第二節 七月革命の衝撃と宗教・国家論の最後の検証           

   一 「世界史の哲学」最終講義における七月革命の分析

      二 イギリスの危機

      三 「宗教哲学」最終講義における宗教・国家論の検証

      四 ヘーゲル宗教・国家論の射程

 第三節 ヘーゲルとプロテスタンティズム

   一 新プロテスタンティズムの理念

   二 哲学と人倫における宗教の実現--ヘーゲルと世俗化テーゼ

   三 国家の絶対化か、それとも歴史の絶対化か



補論一 『宗教哲学講義』の旧版の問題点と国際共同編集版の意義       

  第一節 「宗教哲学」講義についての資料  

   一 自筆の講義草稿                                

         二 失われた「完成稿の束(Co)」                         

         三 宗教哲学に関する紙片

   四 講義の筆記録

       (1)一八二一年  (2)一八二四年  (3)一八二七年  (4)一八三一年     

         五 間接的に伝えられた資料

  第二節 旧版の性格と問題点                              

         一 初版(一八三二年 W 1                             

         二 第二版(一八四〇年 W 2                             

         三 ラッソン版(一九二五~二九年 L)

   四 イルティング版(一九七八年 Il)

   五 その他の版について

  第三節 国際共同編集版の構成と意義

   一 編集の基本方針

   二 各年度ごとの編集の特徴

   (1)一八二一年度の講義草稿の編集  (2)一八二四年度講義の再現

   (3)一八二七年度講義の困難な再構成  (4)一八三一年講義のシュトラウスによる要約     (5)その他の特殊資料(Sondergut)の編集

   三 詳細を究めた注解



補論二 『精神現象学』の「光」の宗教について         

     --『宗教哲学講義』の新版が『精神現象学』の解釈の変更を迫る

 第一節 従来の解釈の問題点

 第二節 『宗教哲学講義』の新版と『精神現象学』との比較



あとがき

初出一覧

ドイツ語目次

索引

付録1 「宗教哲学」講義(一八二一~一八三一年)の構成比較表   

付録2 ヘーゲルが宗教史研究に用いた主な資料